無差別殺人事件に関係するすべての人を様々な角度で描き、
「これまでの台湾ドラマにない高いレベルに辿り着いた」と話題の社会派ドラマよ。
すでに続編の制作も決まっているのよね。
台湾のテレビアワードで6冠を達成。
演技派揃いのキャスト陣も魅力ね。
2019年、台湾で最も話題だった社会派ドラマ『悪との距離』。
一つの無差別殺人事件を軸に、加害者や被害者、メディアなど様々な立場からの視点で“悪との距離”を描く本作。
放送開始直後から大きな話題を集め、配信サイトでは新しい話数が配信されるとサーバーがダウンするほどだったそうです。
全10話なので、短い時間で見れますよ~。
休みの日に一気見がオススメ。
以下、ネタバレありです。
感想(ネタバレあり)
それぞれの立場
このドラマに出てくる「視点」は、
- 加害者家族
- 被害者家族
- 事件を担当する人権派弁護士
- その弁護士の家族
- 事件を揶揄するネット民
など、たくさんの立場からの視点があります。
被害者家族やネット民は、
殺人犯なんてさっさと死刑にしろ!
と言います。
人権派弁護士は
ただ死刑にするだけではいけない。
なぜ殺人を犯したのか原因を究明し、その根本を解決しなければ、また同じ事が発生するだけだ。
と言います。
それぞれの立場によって、物の見方も変わってきますよね。
誰が正解で、誰が不正解という事はありません。
「それぞれの立場によって見方が違うだけ」という事をしっかり描いていたのがとても良かったですね。
「悪」の意味とは?
台湾でのタイトルは、『我們與惡的距離』。
直訳すると、「私たちと悪の距離」。
日本でのタイトルは、『悪との距離』。
台湾でのドラマ公式ポスターでは、全て「我們」(私たち)の字が「與惡的距離」よりも大きく書かれています。
「私たち」を強調しています。
「悪」とは、「特定の悪人」ではなく、「自分の中にある悪意」を表しているそうです。
つまり、「私たち」と「私たちの中にある悪意」の距離、という意味です。
ドラマは毎回、ニュース映像とそれに対するネット上のコメントが流れています。
何か事件が起これば、当事者ではなくても悪意を持って事件を見てしまう。
私たちと悪との距離は、とても近いのです。
おまけ:李大芝はなぜ名前を変えたの?
単純に「まぁ、家族が犯罪者になったら名前を変えるのかな?」と思った方が多いかもしれません。
実は、台湾では「人生で3回まで自由に名前を変更できる」という制度があります。
比較的簡単な手続きで改名できるんです。
そのため、運気が悪いなと思ったり、病気をした後などに、運気を変えるために改名する事があります。
「家族が犯罪者になった後、名前を変えて人生をやり直す」というパターンも、結構あると思います。
まとめ
『悪との距離』、ぜひ観てくださいね。
私なら、息子が〇されたら病んで引きこもりになるわね。
このドラマのヒロインはバリバリ仕事しているのだから、すごいわね。